コラム

Column

「はじめてのアパート・マンション経営で失敗しないために 〜専門家が教える基礎と注意点〜」


はじめに


近年、相続した土地や空き家を有効活用する方法として「アパート・マンション経営」を検討する方が増えています。一方で、運用の実態やリスクを十分に把握しないままスタートした結果、「思ったより儲からない」「管理が想像以上に大変」といった問題に直面するケースも少なくありません。

本記事では、初めてアパート・マンション経営を検討される方に向けて、基礎的な考え方と注意すべきポイント、そして実際に起こりやすい「3つの落とし穴」について解説します。

基本の考え方①:経営は“事業”である意識を持つ


アパート・マンション経営は、「家賃収入が入る不労所得」のように捉えられることもありますが、実態はれっきとした“事業運営”です。建物の管理、入居者対応、修繕・原状回復、空室対策など、日々の運営に関する意思決定とコストの管理が必要です。

特に相模原市や近隣エリアでは、少子化や新築物件の供給過多もあり、エリアによっては空室率が高止まりする傾向も見られます。
物件の立地とターゲット層を見極めたうえで、長期的な視点で経営計画を立てることが重要です。

基本の考え方②:収支は“控えめ”に見積もるのが原則


収入(家賃収入)と支出(ローン返済、固定資産税、保険料、修繕費、管理委託費など)のバランスを見極めたうえで、「本当に黒字になるのか」を冷静に試算しましょう。

特に初心者が陥りがちなのが、家賃設定や空室リスクを甘く見積もることです。想定利回りだけでなく、「空室が1〜2室続いた場合でも持ちこたえられるか?」という視点も忘れてはいけません。

金融機関の融資条件も年々厳しくなっているため、自己資金とのバランスも考慮が必要です。

基本の考え方③:管理の手間と責任も考慮する


入居者の募集、契約管理、家賃の集金、トラブル対応など、物件管理には一定の手間がかかります。管理会社へ委託することも可能ですが、費用は毎月の家賃収入から差し引かれます。

また、建物や設備の老朽化に伴う修繕対応、入居者からの騒音・ゴミ出し等のクレーム対応など、精神的な負担も見逃せません。

「どの部分まで自分で行い、どこを委託するか」という線引きを、事前に明確にしておくことが経営継続の鍵となります。

よくある失敗「3つの落とし穴」


初心者が陥りやすい3つの代表的な失敗ポイントは、以下のとおりです。

【落とし穴①】空室リスクを甘く見てしまう

「新築だから入居が埋まるはず」といった楽観的な予測は禁物です。特に相模原市など郊外では、新築物件の供給過多により、駅徒歩10分以上の物件は空室が目立つケースも。入居ニーズがあるエリアか、近隣に競合物件が多くないかなど、事前の市場調査が重要です。

【落とし穴②】修繕コストや老朽化を見落とす

築年数が経過した物件では、外壁や屋根、給排水管などに大規模修繕が必要になります。ところが、多くの方がこれを「あとで対応すればいい」と後回しにし、結果的に収益を圧迫します。10~15年単位の修繕サイクルを想定した資金計画が必須です。

【落とし穴③】税制・法令の理解不足

アパート経営には、固定資産税、所得税、消費税など多岐にわたる税の知識が求められます。また、建築基準法・消防法・賃貸借契約の法的知識も必要です。自己判断で進めると、違法建築や補助金不適用など思わぬリスクを抱えることも。専門家との連携が重要です。

このような落とし穴を避けるには、事前の調査・計画・専門家への相談が何よりも有効です。経営開始後に「こんなはずではなかった」とならないよう、慎重なスタートを心がけましょう。

まとめ:まずは現状の資産と目的を整理する


アパート・マンション経営は、正しく取り組めば安定収入につながる一方、準備や計画を怠ると失敗リスクも高くなります。

まずは「なぜ経営をしたいのか」「何年後にどうなっていたいのか」といった目的を整理し、収支・管理体制・リスクへの備えを一つひとつ明確にしていきましょう。

シュラインでは、相続資産の活用や事業化に関する初回無料相談を実施しています。経営を始める前に、現地の需要や規制状況なども含め、客観的なアドバイスを受けることが失敗を防ぐ第一歩です。


【シュライン 相続不動産相談窓口】
🕒営業時間 : 9:00〜17:30
🗓 定休日 :水曜、日曜、祝日
📞 電話  :042-704-9318

LINEで相談


TOP